距離のある遠くの山に登りに行くことを計画したとき、前日の夜に登山口近くの駐車場で車中泊をすることで、時間的に登山行程に余裕ができるので車中泊はおすすめです。
ここでは、趣味として車中泊を楽しむのではなく、朝早い時間に登山を始めるために一晩寝るだけのために車中泊をする場合、どのような準備をしたらいいのかを考えてみました。
登山前日に車中泊をするメリット
時間に余裕が持てる
登山当日の朝早くに自宅から出発する予定を立てようとすると、前日の早い時間に寝床に入ることになります。 しかしながら、いつもより早い時間に寝ようとするのでなかなか寝付けず、結局 寝不足のまま長距離運転をすることになったり、長距離の運転だけですっかり疲れきってしまう恐れがあります。
前日の夜に登山口付近の駐車場で車中泊をすれば、いつもとあまり変わらない時間帯に寝床に入ることができますし、睡眠で疲労回復をした後に山に登ることができるので身体的に負担が少なく、何よりも時間に余裕があるので心理的にラクでもあります。
駐車場を確保できる
駐車場に到着する時間が遅くなるほど、駐車場所の確保が難しくなり、登山口から遠く離れた場所にしか駐車できなかったりします。
前日出発の車中泊の場合、限られた駐車スペースに車を停める場所を確保することができる可能性が高くなります。
宿泊代がかからない
普通の宿泊施設を使用した場合は、チェックインや食事などの時間が決められており、登山の行程には合わず、宿泊施設の都合に合わせなければいけない部分もあるのでとても不便です。
車中泊の場合は、宿泊代がかからないのは当然ですが、自分で食事の時間や出発時間などを自由に設定することでき、すべて登山のためのスケジュールが建てることができます。
車中泊のデメリット
十分に疲れがとれないことも
車内の形状により、睡眠時に十分に足を伸ばすことができないために 寝心地が悪く眠りが浅くなってしまったり、寝床の硬さや、寝返りがしずらいなどで肩や首・腰などを痛めたりして十分に疲れが取れないこともあります。
車外の騒音
車内はプライベートが守られているとはいえ、車の薄い壁を隔てたすぐ向こう側は外になります。
睡眠中に他の登山者の会話の声や、車のドアの開け閉めの音で目が覚めてしまうなど外部要因で睡眠を妨げてしまうケースがあります。
自分自身も音を出す側になることもあるので、極力ドアの開け閉めを少なくするなど音を立てないように気をつけたいものです。
必要なもの
LEDランタン・ヘッドライト
真っ暗な夜の車内では明かりがなくては何もできません。
長い時間 車のルームランプをつけっぱなしではバッテリー上がりの心配があるので、LEDランタンを使用するのが安全で便利です。
LEDランタンは、車中泊だけではなく停電や災害時など非常時にも使えるので、防災グッズとしても役立ちます。
LEDランタンがない場合は、乳白色のレジ袋の中にヘッドライトを入れて天井から吊り下げれば、車内に明かりが広がるので、ランタンの代用にすることができます。
サンシェード
プライバシー確保と車外からの光の侵入を防ぐのために欠かせないアイテムです。
リアガラスやサイドガラスには、100円ショップで販売されている銀マットをガラスのサイズに切り、吸盤を取り付ければ安価に自作サンシェードが出来上がります。
マット・座布団
マットは厚みがあるほどクッション性が増し、車内の段差の影響を受けにくくなるので快適に眠ることができます。
寒い季節では、床から冷え込んでくるので、マットの上に銀マットを敷くなどして熱が放出しないように寒さ対策が必要です。
地面が水平の場所に駐車したつもりでも、微妙に斜めに傾いている場合があります。
体を横にするとわずかに頭が下がっているだけでも寝付けなくなったりするので、上半身の高さを調整するために座布団を持っていくのもいいです。
寝袋(シュラフ)
寝具ですが、家で使っている布団で寝るという方法もありますが、車に積み込むときの面倒くささや場所を占有してしまうことを考えると、収納に優れた寝袋(シュラフ)がおすすめです。
封筒型の寝袋は夏の暑い時期にL字ファスナーを開けることで体温調整ができ、マミー型と比べて低価格で圧迫感がないので快適に睡眠をとることができます。
寒い時期にはマミー型がおすすめです。
車中泊だけで使用するだけではなく、将来のテント泊の事を考えている方も快適睡眠温度域が製品選びの目安となります。
快適睡眠温度域とはメーカによって呼称が違いますが、快適に眠ることができる温度域のことです。
モンベル アルパインダウンハガー 800#2 快適睡眠温度域 0℃以上
その他
● アイマスク・耳栓
外からの光や騒音を防ぎ安眠環境を守るために欠かせないアイテムです。
100円ショップで販売されているので、容易に準備できます。
● 虫対策
夜の真っ暗の中、車内で明かりを点けて窓を開けていると虫が入ってきます。
しかし、窓を閉めきったままにすると車内が蒸し暑くなってしまうので、窓の部分に防虫ネットをつければ通気ができて虫が侵入することもありません。
まとめ
登山前日の車内泊のメリットは、何と言っても朝早くから山に登ることができるので時間に余裕ができるということです。
しかしながら、狭い車の中で一晩過ごすことになるので、車内を眠りに適した状態にしなければ疲労が残ってしまい、山登りにも支障が出てしまいます。
車のスペースや自分に合ったマットなどを選んで、快適に一晩過ごして翌日の登山を楽しんでいただければと思います。
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